ニューオーリンズ・トライアル ★★★☆

Runaway Jury
2003 スコープサイズ 128分
DVD

陪審員心理的に操ることで判決を左右しようとする意表をついたアイディアの法廷劇で、非常に面白いし、とにかくお話がするすると流れるように滑らかに展開する様子が、非常に新鮮。監督はゲイリー・フレダーなので、上手いのは知っているが、それにしても、このするする感は凄いな。名手ウィリアム・スタインカンプの編集が凄いのかな。音楽もクリストファー・ヤングだし、全く素晴らしい。

■評決売りますと、銃規制裁判で、原告にも被告にも商売を持ちかける犯人の真意はどこにあるのか?というお話で、その真意はなんとなく透けて見えるのだが、素材の斬新さとダスティン・ホフマン×ジーン・ハックマンという演技合戦も見応えがあるし、ジョン・キューザックレイチェル・ワイズ(!)の謎のカップルの動向も目が離せないサスペンスを生むし、上出来の法廷劇で、ラストの爽やかな幕切れもなかなか得難いものだ。ゲイリー・フレダー、『バトル・フロント』撮ってる場合じゃないぞ。あれも良い映画だったけど。

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