消されたヘッドライン ★★★☆

State of Play
2009 スコープサイズ 127分
DVD

消されたヘッドライン [DVD]
ケヴィン・マクドナルド監督の政治的スリラー。元はBBCのテレビドラマとのこと。多少一本調子のところがあり、押してばっかりという印象があるが、上出来のサスペンス映画。でありながら、傭兵企業体による軍需産業寡占の告発という非常にリアルな社会派映画でありながら、実はもっとプライベートな三角関係の映画であるというのがユニークなところ。
■もともとはブラピとエドワード・ノートンで企画されていたらしく、そちらのほうがフレッシュな青春映画になっただろうが、実際はラッセル・クロウベン・アフレックという1世代古い世代のドラマになった。この二人にロビン・ライト・ペンを加えた三人のドラマが実は主眼で、ロビン・ライト・ペンを中心に聖なる三角関係を形成している。浅春を引き摺る中年男が終わってしまったはずの青春の残滓に止めを刺すという、実は苦い映画なのだ。
■撮影はロドリゴ・プリエトで、かなり上出来。どうもフィルム撮影らしく、ありふれたデジタル撮影の誰が撮っても同じルックの画ではなく、陰影の深い照明効果を生かして、陰を重視したルックで映画らしさを堪能させてくれる。ロン・ハワードの『ミッシング』のロケ撮影も秀逸だったし、ベン・アフレックの『アルゴ』もこの人なんだな。