マネー・ショート 華麗なる大逆転 ★★★

The Big Short
2016 スコープサイズ 130分
イオンシネマ桂川

世紀の空売り―世界経済の破綻に賭けた男たち (文春文庫)
■全く予備知識無しで見たが、これ監督がアダム・マッケイなんだね。コメディ映画の。しかし、本作はコメディではなく、実録映画。まあ、ブラックなコメディとも言えなくはないけど、もっとシリアスな趣向で、意外や意外、大真面目に作られている。というか、ガチガチの社会派映画。
金融工学的に何が起こったのかは、おそらく数学が理解できないと本当に理解はできないだろうが、そこを映画的になんとか理解できるたとえ話で凌いでみせる。サブプライムローンは実体の無い住宅バブルでじき破綻することを論理的に予見してしまった男たちが空売りによる投機にかける姿を描くという野心作。スティーブ・カレルの映画にハズレ無しの法則どおり、ここでも性格俳優ぶりを発揮する。出てるのも事前に知らなかったのだけど。
■一方、彼の妻が何故かマリサ・トメイで、さすがに年齢は隠せず、年相応のしわが刻まれた美貌はいろいろと感慨深いが、あまり大きな役ではない。
■しかし、空売りが成功して大もうけできましたはいいとして、ちっともスカッとしないのは投資活動そのものの理不尽さ、経済活動の理不尽さによる。そこのところをスティーブ・カレルがぐっと一身に引き受けて体現してくれる。なんだかコメディ関係者のみんな、成熟したなあ。アメリカンバカコメディの関係者各位がこんなに真面目になってくると、アダム・サンドラーの未成熟ぶりが際立ってくるよね。

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