愛と哀しみの果て ★★☆

OUT OF AFRICA
1985 ヴィスタサイズ 161分
DVD

愛と哀しみの果て [DVD]
■80年代に流行した洋画タイトル「愛と何とかの何とか」シリーズの一作で、アカデミー賞を独占した話題作だったはず。今頃になって初めて観た。のだが、これはナンとも個人的には最も苦手な部類の映画。友人の貴族と結婚してアフリカに渡り、農園経営に手を染めるが、夫との関係は冷え、冒険家と称する青年と恋に落ちるものの...というメロドラマ兼冒険映画。なのだが...
■なんといってもヒロインがメリル・ストリープではなあ。正直、もっと面白く出来る原作だと思うのだが、なんとも華が無いのはメリルのせいだ。普通に美人女優が演じていれば、もっと単純に面白い映画になったはずだ。アフリカ大ロケーションという好材料がどうも地味に流れすぎるのは勿体無い。作劇もヨーロッパ映画的な語り口を採用しており、これも英米映画の語り口で大作仕様にすればもっと面白いはず。たとえば、デビッド・リーンが3時間映画に仕立ててもおかしくない原作なのだ。
■ただ、音楽がジョン・バリーというのはポイントが高く、雄大な空撮に流麗なメロディが乗るだけで陶然たる境地を味わうことができるのは確かだ。
■そうそう、80年代映画らしく、超大作なのにヴィスタサイズというのもいただけない。70ミリ映画にすればよかったのに。そうした80年代独特の映像スタイルの煮え切らなさも減点材料だ。

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