呪怨 白い老女 ★★★

呪怨 白い老女
2009 ヴィスタサイズ 60分
DVD
原案・監修■清水崇 脚本■三宅隆太
撮影■金谷宏二 照明■藤川達也
美術■井上心平 音楽■ゲイリー芦屋
監督■三宅隆太

■呪われた家に引っ越した5人家族が”呪怨”に触れた司法試験浪人の青年の手によって惨殺され、新たな”呪怨”が生まれるまでを、おなじみの呪怨的パズル話法で描いた低予算のビデオ作品。そもそものビデオ版『呪怨』と同じくらいの低予算ぶりで、その後のオズの倒産を予見させるジリ貧ぶり。

■しかし、内容的には見所が多く、非常に陰惨で残虐な一家皆殺しを、直接描写を最小限に止めながらも生理的な嫌悪感を催す嫌な画角で淡々と描いた部分には戦慄するし、最も残忍な殺され方をした少女とその同級生の交流と悔悟の念を軸にドラマを締めくくるあたりは、非常にいい狙いだと思う。正直、その話を”呪怨”のパッケージの中でやる必要があるのかは不明だが、真っ正直にこの陰惨なドラマを描くよりも、”呪怨”であることによる救いが期待できるのは事実だ。

■でも、正直なところ時制と視点をばらばらに分解する”呪怨”スタイルよりも、普通のホラーとサスペンスの話術で語ったほうがテーマははっきりしたと思う。さすがに60分では尺不足なので、80分くらいは欲しいと思うが。

南明奈は本来主演のはずだが、構成上のバランス的にムロツヨシがどうしても強烈に目立つことになる。テレビの人気者が、実際、よくこんな役を演ったと思う。エライ。

■製作は東映ビデオ、CELL、制作はオズ。

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