私は屈しない〜特捜検察と戦った女性官僚と家族の465日

f:id:maricozy:20180912142708j:plain:right■原案・江川詔子、脚本・上杉隆之、演出・大岡進
■障害者団体向け割引郵便制度悪用事件で厚生労働省の現役女性局長が地検特捜部によって冤罪事件に巻きこまれてゆく恐怖を前半、家族の信頼と支援によって、裁判を闘う姿を後半として、現役国会議員の証言で裁判が実質的に決着するまでをドラマ化した、TBSの意欲作。
ホームドラマにシフトしてゆくのはテレビドラマなのでやむを得ないが、事件の全体像の奇怪さとか検察の内部メカニズムの腐敗とか、もっと面白いネタが豊富にあるはずなのに、十分に盛り込まれていないのは、やはりもったいない気がする。検察官を演じた佐藤二郎と加藤虎之助の怪演が強烈で、それぞれの台詞もよく書けていて、脚本には感心した。
■TBSが久々にやる気を見せた企画だが、もっと硬派でもよかったよ。

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