武士の家計簿
2010 ヴィスタサイズ 129分
ユナイテッドシネマ大津(SC2)
脚本■柏田道夫
撮影■沖村志宏 照明■渡辺三雄
美術■近藤成之 音楽■大島ミチル
監督■森田芳光
■加賀藩で代々御算用者を務めた猪山家の江戸末期から明治に亘る年代記を、”髷をつけた現代劇”として描き出した好企画。その着眼と企画力は凄いと思うのだが、映画としてのコクは意外に薄い。松坂慶子や草笛光子の演技の見せ場が無いなんて、勿体ない。
■代々算盤をお家芸として成り立ってきた下級役人を描くのに、「そろばんずく」の森田芳光を持ってきた製作陣の着眼も鋭いが、それなら本人に脚本を書かせた方がよかったのではないか。129分の大作で、年代記スタイルにも関わらず、ドラマが薄いのだ。
■VFXプロデューサーは浅野秀二が務め、城の情景や屋敷の周辺の季節感をデジタル合成で書き足しているようだ。
■製作はアスミック・エースエンタテインメント、松竹ほか、制作は、エース・プロダクション。