今度は愛妻家 ★★☆

今度は愛妻家
2010 ヴィスタサイズ 131分
DVD
原作■中谷まゆみ　脚本■伊藤ちひろ
撮影■福本淳　照明■中村裕樹
美術■山口修　音楽■めいなＣｏ　ＶＦＸスーパーバイザー■進威志
監督■行定勲

■大人のためのファンタジー・・・なのだが、いかにも演技のテイストが舞台調なので少々面食らう。原作は舞台劇なのだ。行定勲の演出も、いつもの行定調と違うのだ。
■しかも、お話は実に他愛なく、副筋になる水口あさみと濱田岳のエピソードなんて、若者向けのサービスだろうが、ずいぶん幼稚だ。９０分くらいで早口で語りきる、というか観客を煙に巻く用意が無いと、こういう素材は野暮になる。
■トヨエツと薬師丸の二人のシーンには良いシーンもあり、沖縄の岬でのクレーンを使った長廻しとか、家のベランダでエキセントリックな感じで薬師丸を撮影する場面とか、さすがに行定演出の勢いが出ていて、観ていて切なくなるのだが、どうもお話の底の浅さが足を引っ張っている。もっとベテランの脚本家と組むべきだと思いますよ、ホントに。
■製作は東映、木下工務店、テレビ東京ほか、制作はセントラル・アーツ。