９６時間 ★★★

TAKEN
2009 スコープサイズ 93分
TOHOシネマズ二条（ＳＣ９）

■人身売買組織に拉致された娘を奪還するために単身パリに乗り込んだリーアム・ニーソンが大暴れする古典的アクション映画。しかし、何かが足りない！それは、、、セガール拳だ！！いや、ホント。

■お話の組み立ては、それこそＢ級アクション映画で掃いて捨てるほど使い古されたものだが、主演がリーアム・ニーソンという点と、娘がパリで遭遇する拉致現場のサスペンスが斬新な手さばきで描き出されることで、異色がある。特に、娘の拉致シーンは、父親が携帯電話越しに、お前は拉致される、犯人の特徴を最後まで伝えろ、必ず奪還する、と意表を突く展開にも万全の指示を与えるニーソン小父さんに驚かされる。これはあまり見たことの無いシチュエーションだ。

■演出も音楽も特に優れたところは無いが、パリの暗黒面が興味深い（フィクションだけど）し、とにかくテンポの良さで押し切る。さらにニーソン小父さんの情け容赦ない悪人に対する仕打ち、さらに勢い余って無関係な人間まで傷つけるというタガの外れ方はいいのだけど、少しは自分の行動に対して恐怖する描写が無いと、本当に単細胞で独善的な昔々のアメリカ映画みたいですよ。しかし、これ製作はリュック・ベッソンですからね、意識的にやってますな。今の純粋なハリウッド映画なら、もう少し自省的な内容になったはずだからね。

参考

maricozy.hatenablog.jp
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