2010 ★★★

2010
1984 スコープサイズ 114分
DVD

■米ソが最終戦争に突入しようとしたとき、突如木星が太陽化、何者かから人類にあまりに直截なメッセージが送信されてくる・・・

■非常に実もふたも無い分かり易い結論を、ロイ・シャイダーの独白で片付けるというラストの作劇は映画のプロからみれば噴飯ものだろうが、素人目には、一応のカタルシスを残すから、これもまたありだろう。人類はこの宇宙の間借り人に過ぎない、宇宙の意志が、今回は契約更新を許してくれたが・・・という非常に宗教的な(?)メッセージ映画だ。ソ連の宇宙船の船長はなんとヘレン・ミレンだよ。

木星の大気の動きなどが、当時最先端のCGで表現されており、今見ても違和感が無い。映画の特撮におけるCG使用のもっとも早い時期の成功例だろう。しかも、ソ連の宇宙船レオーノフ号の無骨な塊感はミニチュア撮影の醍醐味が満喫できる。メイキングを見ると、宇宙遊泳のシーンで、漂うケーブルなどを風船で吊っているのが微笑ましい。現場レベルの創意工夫というやつだね。

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