ハート・オブ・ウーマン ★★★

WHAT WOMEN WANT
2000 ヴィスタサイズ 127分
DVD

ハート・オブ・ウーマン [DVD]
■ある日、風呂場で感電した瞬間、女の心を読む能力を身に付けた中年広告マン(メル・ギブソン)は、その能力を使ってヘッドハントで自分の上司に座った女(ヘレン・ハント)を蹴落とそうとアイディアを盗むが・・・
■最終的には大したお話ではないのだが、フランク・シナトラほかの心地よい楽曲をふんだんに取り入れて、メルギブがダンスまで披露する大人のためのお気楽ファンタジーだ。監督のナンシー・マイヤーズは後の「ホリデイ」とかも含めて、詰めが甘い人のようだ。楽曲に乗せてさくさくと軽快に展開するあたりの演出は上手いもので、最近こうした大人のラブコメが無いなあとしみじみとさせてくれる。最近のアメリカンコメディは童貞男やダメ男を中心とした垢抜けない人生を扱ったものがほとんどなので、寂しい限りだ。そうした素材も無くてはならないが、ちょっとヒットすると似たような素材の映画ばかりになってしまうのが最近のアメリカ映画の余裕のなさを示している。
■しかし、脇役でお気に入りのマリサ・トメイが活躍するので、それだけでも満足。出番はそれほど多くは無いが、きりっと水際立ったセクシーさをちゃんと発揮して、勘違いでメルギブと別れる場面など、コメディエンヌぶりも板についている。ベット・ミドラーもカウンセラー役で出演するが、顔見世程度だ。もっと別の展開があるのかと期待させるが、1場面だけだよ。
ヘレン・ハントは悪くないのだが、どうも色気を感じさせないのは、顔立ちが骨ばって唇も薄いせいだろうか。ボディコン(死語)で精々胸元を強調するが、正直巨乳には興味が無いので、どうもなあ。

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