次郎長三国志 第五部 殴込み甲州路
1953 スタンダードサイズ 77分
NHKBS2録画
原作■村上元三 構成■小国英雄 脚本■松浦健郎
撮影■飯村正 照明■西川鶴三
美術■北猛夫、浜上兵衛 音楽■鈴木静一
監督■マキノ雅弘
■祭りの夜、お蝶が次郎長との馴れ初めを一家の面々に明かして聞かせる場面がマキノ節の真骨頂で、若山セツ子の手振りがいかにもマキノ演出で、感動的な名場面。後半は黒駒一家に捉まったお仲を救出するために甲州街道に押し出したものの、凶状持ちとなって逃げ堕ちてゆくまでを描く。豚松(加東大介)も呆気なく命を落とし、石松も片目を失う。
■前半の祭りの夜の朗らかさと対照的に終盤は次郎長一家の最大の(?)苦難の旅を悲愴なタッチで描き出す。このトーンは第六部に引き継がれることになる。