純喫茶磯辺 ★★☆

純喫茶磯辺
2008 ヴィスタサイズ 113分
京都シネマ(SC3) 
脚本■吉田恵輔
撮影■村上拓 照明■山田真也
美術■? 音楽■CKB-annex
監督■吉田恵輔

■爺さんが死んで遺産を手に入れたぐうたらな父親(宮迫博之)は何を思ったか純喫茶を店開き。女子高生の娘(仲里依紗)が無理やり店を手伝わされるが、やってきた訳ありげなバイトの女(麻生久美子)に父親は惹かれてゆき・・・
■いやに色彩が薄く、木々の緑もくすんでいるので、もしやと思ったら、やっぱりビデオ撮影だった。ソニーPCLがクレジットされているので、シネアルタで撮影したのだろう。
■正直、物語としてはいまひとつ。何故か三木聡的なくすぐりが散りばめられているのだが、笑えないところも多い。麻生久美子の起用も、明らかに三木聡のテイストを狙っていると思われるが、かなり無理がある。麻生久美子じたいは、三木聡テイストをここでも発揮して、少しずれた謎の女を好演はしている。喫茶店でも変なコスプレも個人的にはご馳走だし、ラストの巨大ドラ焼きなど、悪くないのだが、新人監督らしい冴えが感じられない。
■主人公の仲里依紗も、どうもアップになると鼻の形が気になって困る。どうみても美人じゃないよなあ。かわいいわけでもないし、ひたすら麻生久美子頼みの映画だなあ。和田聰宏が怪しい小説家として登場し、岸田森堀内正美ラインの後継者(?)として出色の存在感を残す。
■製作はムービーアイエンターテイメント、メディアファクトリーほか、制作はブロードマークス。

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