Robert Rodriguez's Planet Terror
2007 ヴィスタサイズ 105分
みゆき座
ゾンビ映画を下敷きに、スプラッターとゴアシーンをスラップスティックな勢いでこれでもかとふんだんに繰り出す、ロバート・ロドリゲス一家のワンマン映画。製作、監督、脚本、撮影、編集、音楽、みんな一人でできるもん!もう、それだけで参りましたという感じだが、実に沢山のギミックを詰め込んで、この1本だけでお腹いっぱいになる。グラインドハウス映画ってやつは、本来もっと短いはずだし、2本見てちょうどいいって感じだったはずだが、今回の2本を一遍に観た日にゃ、胃にもたれて大変だろうよ。しかも、60〜70年代を模したのなら、スコープサイズにしなけりゃ嘘じゃないか?
やたらと景気良く破裂するゾンビさんたちはデジタル技術の賜物だろう。実写素材を取り込んで、派手な肉体破壊を造形してみせる。その阿鼻叫喚、血肉の修羅場に、すっくと立つ片脚マシンガン娘の勇士には素直に痺れる。この突拍子も無いアイディア、ビジュアルのインパクトだけで、この映画は確実に人々の記憶に残る。ロバート・ロドリゲス、小さな天才の真価を発揮した一作だ。