ウルトラマンメビウス#30「約束の炎」

 メビウス#30は、ウルトラシリーズでもかつて無い展開を見せる意欲作だが、このシリーズの場合、防衛組織の設定自体からして破天荒なので、何が起こっても衝撃は少ない。それよりも、ウルトラの一族が何故地球にこだわり護ろうとするのかをさりげなく明かしてしまったシーンのほうが衝撃的だ。
 しかし、ドラマ的には相変わらずリュウ隊員がでしゃばるのが不愉快で見苦しい。
 今回の目玉は、鈴木健二の羽目を外した圧倒的な特撮演出のボリュームの凄さであろう。菊地雄一のボガール完結編以来の久々の見ごたえある特撮だ。近年珍しい峡谷のミニチュアセットにもこだわりが感じられ、このところ異様に士気の低下していたメビウス特撮班が、見違えるように活気づいている。

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