ロスト・メモリーズ ★★★

2009 LOST MEMORIES
2001 ヴィスタサイズ 136分
DVD


ロスト・メモリーズ [DVD] 伊藤博文の暗殺が未遂に終わり、日本が第二次世界大戦戦勝国となって朝鮮半島を領土として現在に至る架空の2009年、不令鮮人の断続的なテロ事件を担当する坂本(チャン・ドンゴン)と西郷(仲村トオル)は、彼らの狙いが井上財団が隠し持つある遺物であることに気づく。だが、不令鮮人と接触して朝鮮人独立運動の存在に触れ、井上財団の秘密に迫りすぎた坂本は警察組織から消されかけ、運動の指導者から恐るべき秘密を明かされる・・・
 何かと話題を呼んだ問題作だが、実際はかなり大らかな時間SFアクションで、その演出も特に優れたものではなく、多用されるコマ伸ばしやスローモーションといった、なぜか80年代のハリウッド・アクション映画を髣髴させる映像処理やアクション演出が満載で、あの頃の懐かしいB級SFアクション映画という雰囲気なのだ。不必要に長いアクションシーンを切り詰めれば、100分くらいに収まるはずだ。不令鮮人の持つ巨大な機関銃が「エイリアン2」仕様なのも、和む、和む。いったい、何時の映画だ?
 坂本が朝鮮人としての意識に徐々に目覚めて仲村トオルと対立してゆくプロットは王道だし、冒頭とラストが呼応した構成も正攻法で、着想の奇抜さよりも、アクション映画としての正当性を賞玩したい1作。ただし、ジャン=クロード・ヴァン・ダムとかドルフ・ラングレンといったつわものどもが棲むB級アクションの範疇においてだ。

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