THE GIRL NEXT DOOR
2004 ヴィスタサイズ 110分
DVD
高校卒業間近の真面目男(エミール・ハーシュ)の隣に越してきた可愛い娘(エリシャ・カスバート)はAVギャルだった。高校生活に遣り残し感をもっていた青年は奔放な彼女と親密になるが、ある日AVプロデューサーのケリーが出現し、彼女をラスベガスのポルノコンベンションに連れて行ってしまう。友人と3人で救出に向かうが・・・
監督のルーク・グリーンフィールドは80年代のジョン・ヒューズの青春映画を意識して撮ったと語ってるように、セックスを巡るどたばたコメディというよりも青春映画に力点を置いた作風の秀作。
AV女優というよりもアメリカの場合、ポルノ女優と呼ぶのが相応しいのかもしれないが、彼女の堕ちた境遇から必死で抜け出そうとする葛藤に焦点が向かうのかと思いきや、真面目一方でありながらそんな退屈な日常から抜け出すことを夢見ている主人公が彼女との出逢いで経験する刺激的な変化を追ったドラマになっている。実際、後半で主人公とその2人の友人は、人生航路を大きく変化させることになる。
ケリーというポルノプロデューサーが後半で大きな位置を占め、主人公を順調な人生の歩みから大きく踏み外させるきっかけとなり、最後には金銭的な窮地を脱するためにダーティな(実は・・・という種明かしが振るっている)一計を案じるまでにタフな男に成長させる。
本当はエリシャ・カスバートのドラマを見たい気がするのだが、これはこれで筋の通った秀作である。