パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト ★★★

Pirates of the Caribbean DeadMan'sChest
2006 スコープサイズ 150分
TOHOシネマズ二条(SC9)


 前作の物語は既に忘却の彼方、物語世界のルールも良くわからない状態で見ると、このシリーズ2作目はちょっと厳しい。ファンタジー映画ならではの弱点といえる。 幽霊船を操るタコ船長の由来も意味不明で、このタコ船長とジャック・スパローの因縁もよくわからない。
 理由は良くわからないが、とりあえずタコ船長の心臓(何故?)が封印された箱の奪い合いが発生するというメインストーリーだけで映画を転がしてゆくのは、さすがに強引な展開だ。
 ビル・ナイ演じるタコ船長は、どこまでが特殊メイクで、どこからがCGなのか区別がつかない超絶VFXで、今回最大の見所。一方のクラーケンは、「ザ・グリード」とどこが違うのかという、一昔前のCGアニメ的な質感と挙動。ILMアサイラムその他のVFXチームがVFXのメイン担当だが、カット数は呆れるほど膨大だ。
 ハンス・ズィマーのザ・映画音楽という感じで景気よく鳴らしまくる劇伴と、ジョニー・デップが嬉々として演じる変なキャラクター、ジャック・スパローを堪能するだけで観る値打ちはある。おまけに、ラストには、なんとあの人物が!!座布団10枚。
 スター・ウォーズは「帝国の逆襲」がベスト、という方は必見。

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