DVDジャイアントロボ

ジャイアントロボ Vol.1 [DVD]

ジャイアントロボ Vol.1 [DVD]

 突如、懐かしさに駆られて「ジャイアントロボ」のDVDをレンタルして観ましたが、矢島信男、小川康男、市倉正男といった当時の東映テレビの特撮演出者の揃い踏みが興味深いし、なんといっても山下毅雄の劇伴がサイコー。なぜかBGM集まで収録されており、ここだけ聞いても値打ちがある。
 後のライダーシリーズや戦隊シリーズに比べて予算的には潤沢で、精度には問題があるが、毎回ミニチュアセットも組まれ、奇抜なデザインの怪獣たちの活躍も見所だ。円谷プロとの大きな違いはやたらとガクガク震えて不安定なキャメラワークだ。オープンでのどつき合いも東映の特徴。
 安藤三男や丹羽又三郎といった曲者俳優の悪乗り演技が東映ならではの楽しみで、イカゲラスの回であっけなく溶解液で丹羽又三郎が溶かされてしまうのは、ショックでしたよ。不気味な貫禄を発揮するドクトル・オーバーこと安藤三男の登場で小間使い状態になってしまう丹羽又三郎のぼやき節と小者ぶりが、今見ると味わい深く、いとおしい。さらば、スパイダー、安らかに眠ってくれ。

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