「日本アニメーションの力」

 日本アニメーションの、所謂”通史”ではありません。通史としては決定版「日本アニメーション映画史」(絶版)を読んでくれということのようです。この「日本アニメーション映画史」という書籍は、有文社という出版社から出ていたのですが、例の「大特撮」と同じ出版社です。姉妹編という企画意図だったのしょうか。
 日本のアニメーションの歴史を辿る際に、手塚VS宮崎といった対立項を立てて検証していくというところが新工夫ですが、私としては、単純にアニメーションの発達史、製作会社の勃興と変遷、アニメーションの誕生とトリック撮影のかかわりといったオーソドックスな部分の記述が新鮮で興味深かったです。戦前、戦中のアニメ作家の動向や弱小プロダクションが戦後の統廃合を経て東映動画の誕生をむかえるあたりは、映画史的にも面白いものです。
 それにつけても「日本アニメーション映画史」が欲しくなります。

日本アニメーションの力―85年の歴史を貫く2つの軸

日本アニメーションの力―85年の歴史を貫く2つの軸

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