OUTLAND
1981 スコープサイズ
BS2録画
木星の衛星イオに建設された鉱石採取工場で、作業員がつぎつぎと狂死する。新任保安官(ショーン・コネリ−)が家族や同僚たちの反対を押して捜査を開始すると、密かに蔓延する覚せい剤の存在が明らかになる。さらに次のシャトルで殺し屋が送り込まれることを知り・・・
ピーター・ハイアムズの演出による宇宙を舞台とした西部劇。しかも、かなり渋い作りで男の荒ぶる魂をクールに描き込む。「何を変えようというの、それは家族よりも大切なものなの?」と妻に難詰されるシーンが渋くて男泣きを誘う。
ただし、物語の謎解きがあまりにあっけないので、上映時間は長すぎるように感じる。
「エイリアン」以降の映画だけあって美術セットはリアルな汚しが入って、生活感が感じられる。これだけのセットを構築して、スペクタクルではなく、硬派なサスペンス劇であるという贅沢感が、さすがに80年代。
採掘工場の外観はもちろんミニチュアワークで描出されるが、質感、照明、背景の木星との合成、どれも素晴らしくリアル。なんといっても、精密なミニチュアの威力が絶大だ。