昨晩テレビで「ビー・バップ・ハイスクール」の1作目を放映していたのを、なんとなく観ていたのですが、これはやはり一筋縄ではいかない懐の深いアクション映画です。
一方では那須真知子のドラマツルギーによる世界観の構築があり、他方で那須博之とキャメラマンの森勝の強力なコンビワークによる圧倒的な空間構成の切り取りが行われており、那須博之の演出は相米慎二や池田敏春らと同等の性格を持っているように思えます。それはとりも直さず、日本の80年代映画が持っていた映画による空間把握の熱っぽさに呼応したものだったのでしょう。
那須博之は確実に80年代の日本映画の前衛に位置していたことを確認して、ちょっと感動した一瞬でした。